○金沢市伝統的建造物群保存地区保存条例

昭和52年3月28日

条例第2号

(目的)

第1条 この条例は、文化財保護法(昭和25年法律第214号。以下「法」という。)第143条第1項の規定に基づき、伝統的建造物群保存地区に関し、現状変更の規制、その他その保存のために必要な措置を定め、もって本市の文化的向上に資することを目的とする。

(平17条例21・一部改正)

(用語の定義)

第2条 この条例において「伝統的建造物群」とは、法第2条第1項第6号に掲げる伝統的建造物群をいう。

2 この条例において「伝統的建造物群保存地区」とは、法第142条に規定する伝統的建造物群保存地区(以下「保存地区」という。)をいう。

(平17条例21・一部改正)

(保存計画)

第3条 金沢市教育委員会(以下「教育委員会」という。)は、都市計画法(昭和43年法律第100号)第19条の規定により保存地区に係る都市計画の決定があったときは、金沢市伝統的建造物群保存地区保存審議会(以下「審議会」という。)の意見を聴いて当該保存地区の保存に関する計画(以下「保存計画」という。)を定めなければならない。

2 前項の保存計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。

(1) 保存地区の保存に関する基本計画に関する事項

(2) 保存地区内における伝統的建造物群を構成している建築物その他の工作物(以下「伝統的建造物」という。)及び伝統的建造物群と一体をなす環境を保存するため特に必要があると認められる物件の決定に関する事項

(3) 保存地区内における建築物その他の工作物(以下「建築物等」という。)の保存整備計画に関する事項

(4) 保存地区内における建築物等及び伝統的建造物群と一体をなす環境を保存するため特に必要があると認められる物件に係る助成措置等に関する事項

(5) 保存地区の保存のため必要な施設及び設備並びに保存地区の環境の整備に関する事項

3 教育委員会は、第1項の保存計画を定めたときは、これを告示しなければならない。

4 第1項及び前項の規定は、保存計画を変更する場合について準用する。

(現状変更行為の制限)

第4条 保存地区内において、次に掲げる行為をしようとする者は、あらかじめ、市長及び教育委員会の許可を受けなければならない。

(1) 建築物等の新築、増築、改築、移転又は除却

(2) 建築物等の修繕、模様替え又は色彩の変更でその外観を変更することとなるもの

(3) 宅地の造成その他の土地の形質の変更

(4) 木竹の伐採

(5) 土石類の採取

(6) 水面の埋立て

2 前項の規定にかかわらず、同項各号に掲げる行為に該当する行為で次に掲げるものについては、同項の規定による許可を受けることを要しない。

(1) 非常災害のため必要な応急措置として行う行為

(2) 次に掲げる工作物(建築物以外の工作物をいう。以下同じ。)の新築、増築、改築、移転又は除却

 仮設の工作物

 水道管、下水道管、井戸その他これらに類する工作物で地下に設けるもの

(3) 次に掲げる木竹の伐採

 間伐、枝打ち、整枝等木竹の保育のため通常行われる木竹の伐採

 枯損した木竹又は危険な木竹の伐採

 森林病害虫等防除のための木竹の伐採

 自家の生活の用に充てるために必要な木竹の伐採

 仮植した木竹の伐採

(4) 前3号に掲げるもののほか、次に掲げる行為

 法令又はこれに基づく処分による義務の履行として行う行為

 石川県公安委員会又は市長が行う道路標識等の設置又は管理に係る行為

3 市長及び教育委員会は、第1項の規定による許可をするに当たり、保存地区の保存のため必要な限度において条件を付することができる。

(許可の基準)

第5条 市長及び教育委員会は、前条第1項各号に掲げる行為で次の各号に定める基準(市長にあっては、第8号に定める基準)に適合しないものについては、同条同項の規定による許可をしてはならない。

(1) 伝統的建造物の増築若しくは改築又は修繕、模様替え若しくは色彩の変更でその外観を変更することとなるものについては、これらの行為後の伝統的建造物の位置、規模、形態、意匠又は色彩が当該伝統的建造物群の特性を維持していると認められるものであること。

(2) 伝統的建造物の移転(当該保存地区内における当該伝統的建造物の移築を含む。以下この号において同じ。)については、移転後の伝統的建造物の位置及び移転後の状態が当該伝統的建造物群の特性を維持していると認められるものであること。

(3) 伝統的建造物の除却については、除却後の状態が当該伝統的建造物群の特性を維持していると認められるものであること。

(4) 伝統的建造物以外の建築物等の新築、増築若しくは改築又は修繕、模様替え若しくは色彩の変更でその外観を変更することとなるものについては、これらの行為後の当該建築物等の位置、規模、形態、意匠又は色彩が当該保存地区の歴史的風致を著しく損なうものでないこと。

(5) 前号の建築物等の移転については、移転後の当該建築物等の位置及び移転後の状態が当該保存地区の歴史的風致を著しく損なうものでないこと。

(6) 第4号の建築物等の除却については、除却後の状態が当該保存地区の歴史的風致を著しく損なうものでないこと。

(7) 前条第1項第3号から第6号までに掲げる行為については、これらの行為後の地ぼうその他の状態が当該保存地区の歴史的風致を著しく損なうものでないこと。

(8) 前各号に定めるもののほか、当該行為後の建築物等又は土地の用途等が当該伝統的建造物群の保存又は当該保存地区の環境の維持に著しい支障を及ぼすおそれがないものであること。

(国の機関等に関する特例)

第6条 国若しくは地方公共団体の機関又は法令の規定により国の行政機関若しくは地方公共団体とみなされた法人(以下「国の機関等」という。)が行う行為については、第4条第1項の許可を受けることを要しない。この場合において、当該国の機関等は、第4条第1項の許可に係る行為をしようとするときは、あらかじめ、市長及び教育委員会に協議しなければならない。

第7条 次に掲げる行為については、第4条第1項の規定による許可を受け、又は前条後段の規定による協議をすることを要しない。この場合において、第4条第1項の許可又は前条の協議に係る行為をしようとする者は、あらかじめ、市長及び教育委員会にその旨を通知しなければならない。

(1) 都市計画法による都市計画事業の施行として行う行為又は国、県、市若しくは当該都市計画施設を管理することとなる者が当該都市施設若しくは市街地開発事業に関する都市計画に適合して行う行為

(2) 河川法(昭和39年法律第167号)第3条第1項に規定する河川又は同法第100条第1項の規定により指定された河川の改良工事の施行又は管理に係る行為

(3) 砂防法(明治30年法律第29号)による砂防工事の施行又は砂防設備の管理(同法に規定する事項が準用されるものを含む。)に係る行為

(4) 地すべり等防止法(昭和33年法律第30号)による地すべり防止工事の施行に係る行為

(5) 急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律(昭和44年法律第57号)による急傾斜地崩壊防止工事の施行に係る行為

(6) 道路法(昭和27年法律第180号)による道路の改築(小規模の拡幅、舗装、勾配の緩和、線形の改良その他道路の現状に著しい変更を及ぼさないものに限る。)、維持、修繕又は災害復旧に係る行為

(7) 道路運送法(昭和26年法律第183号)による一般自動車道の造設(当該自動車道と当該自動車道以外の道路とを連絡する施設の造設を除く。)又は管理に係る行為

(8) 交通監視塔その他の道路交通の安全のために必要な施設の設置又は管理に係る行為

(9) 気象、地象又は洪水その他これに類する現象の観測又は通報の用に供する設備の設置又は管理に係る行為

(10) 都市公園法(昭和31年法律第79号)による都市公園又は公園施設の設置又は管理に係る行為

(11) 法第27条第1項の規定により指定された重要文化財、法第78条第1項の規定により指定された重要有形民俗文化財、法第92条第1項に規定する埋蔵文化財又は法第109条第1項の規定により指定され、若しくは法第110条第1項の規定により仮指定された史跡名勝天然記念物の保存に係る行為

(12) 郵便差出箱の設置又は管理に係る行為

(13) 国又は地方公共団体が行う通信業務の用に供する線路又は空中線系(その支持物を含む。)及びこれらに係る電気通信設備を収容するための施設の設置又は管理に係る行為

(14) 電気通信事業法(昭和59年法律第86号)第2条第4号に規定する電気通信事業の用に供する線路又は空中線系(その支持物を含む。)及びこれらに係る電気通信設備を収容するための施設の設置又は管理に係る行為

(15) 公衆電話施設の設置又は管理に係る行為

(16) 放送法(昭和25年法律第132号)による有線テレビジョン放送(有線電気通信設備を用いて行われる同法第2条第18号に規定するテレビジョン放送をいう。)の用に供する線路若しくは空中線系(その支持物を含む。)の設置又は管理に係る行為

(17) 放送法第2条第2号に規定する基幹放送の用に供する線路又は空中線系(その支持物を含む。)及びこれらに係る電気通信設備を収容するための施設の設置又は管理に係る行為

(18) 電気事業法(昭和39年法律第170号)による電気事業の用に供する電気工作物の設置(発電の用に供する電気工作物の設置を除く。)又は管理に係る行為

(19) ガス事業法(昭和29年法律第51号)によるガス工作物の設置(液化石油ガス以外の原料を主原料とするガスの製造の用に供するガス工作物の設置を除く。)又は管理に係る行為

(20) 水道法(昭和32年法律第177号)による水道事業若しくは水道用水供給事業若しくは工業用水道事業法(昭和33年法律第84号)による工業用水道事業の用に供する施設又は下水道法(昭和33年法律第79号)による下水道の排水管若しくはこれを補完するため設けられるポンプ施設の設置又は管理に係る行為

(平13条例55・平17条例21・平23条例31・一部改正)

(許可の取消し等)

第8条 市長及び教育委員会は、次の各号のいずれかに該当する者に対して、保存地区の保存のため必要な限度において、第4条第1項の規定によってした許可を取り消し、又は工事その他の行為の停止を命じ、若しくは相当の期限を定めて、建築物等の改築、移転若しくは除却その他違反を是正するため必要な措置を執ることを命ずることができる。

(1) この条例の規定又はこれに基づく処分に違反した者

(2) この条例の規定又はこれに基づく処分に違反した工事の注文主若しくは請負人(請負工事の下請人を含む。)又は請負契約によらないで自らその工事をしている者若しくはした者

(3) 第4条第3項の規定により許可に付した条件に違反した者

(4) 詐欺その他不正な手段により、第4条第1項の規定による許可を受けた者

(平9条例7・一部改正)

(経費の補助等)

第9条 市長は、保存地区内における建築物等及び伝統的建造物群と一体をなす環境を保存するため特に必要があると認められる物件の管理、修理、修景又は復旧について、予算の範囲内において、自ら保存のため適当な措置を行い、又は当該建築物等若しくは物件の所有者、管理者若しくは占有者に対しその経費の一部を補助することができる。

(審議会の設置等)

第10条 教育委員会に審議会を置く。

2 審議会は、市長及び教育委員会の諮問に応じ、保存地区の保存等に関する重要事項について調査審議し、又はこれらの事項について市長及び教育委員会に建議する。

第11条 審議会は、委員15人以内をもって組織する。

2 委員は、知識経験を有する者、関係行政機関の職員、関係地域を代表する者等のうちから教育委員会が委嘱し、又は任命する。

3 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。

4 審議会は、必要があるときは臨時委員を置くことができる。

(平13条例55・一部改正)

第12条 審議会に会長を置き、委員の互選によってこれを選任する。

2 会長は、会務を総理する。

3 会長に事故があるとき、又は欠けたときは、あらかじめ、会長が指名する委員がその職務を行う。

(罰則)

第13条 次の各号のいずれかに該当する者は、50,000円以下の罰金に処する。

(1) 第4条第1項の規定に違反した者

(2) 第8条の規定に基づく命令に違反した者

(平9条例7・一部改正)

(両罰規定)

第14条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して前条に規定する違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、前条の罰金刑を科する。

(委任)

第15条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長及び教育委員会が定める。

附 則

1 この条例は、昭和52年4月1日から施行する。

2 金沢市伝統環境保存条例(昭和43年条例第16号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう略〕

附 則(平成9年3月26日条例第7号金沢市行政手続条例附則第11項による改正抄)

この条例は、平成9年4月1日から施行する。

附 則(平成13年6月27日条例第55号)

この条例は、公布の日から施行する。

附 則(平成17年3月25日条例第21号、金沢市伝統的建造物群保存地区保存条例等の一部を改正する条例第1条による改正)

この条例は、平成17年4月1日から施行する。

附 則(平成23年9月22日条例第31号)

この条例は、公布の日から施行する。

金沢市伝統的建造物群保存地区保存条例

昭和52年3月28日 条例第2号

(平成23年9月22日施行)