−原稿「抒情小曲集」−
有名な、「ふるさとは遠きにありて思ふもの」や「うつくしき川はながれたり」の詩が掲載された『抒情小曲集』の完全原稿。犀星が29歳のとき、大正7年9月に刊行した。23歳から25歳頃に、郷里金沢の雨宝院、犀川べり、兼六園、金石(かないわ)海浜、また自ら暗黒時代と称する東京での感懐を哀傷深くうたいあげた、青春放浪時代の作である。
作者犀星にとって、初期詩篇を収めた記念碑的な詩集であるとともに、近代詩史上での評価が高い。
草稿からは、当時の詩作の苦労がうかがえる。